第47章 (終章) 煙の消えた後
はぁぁーー
「つっ…」
溜め息を大きく吐いたら、胸の下辺りがキッンッと痛んだ。
「…?…肋骨も…?……
…くっ……う、ぅぅー…」
何が何だか分からないけど、悔しくて、
悲しくて、身体はそれ程痛くもないのに、
胸の奥が痛くて、涙が溢れた。
ボロボロと涙が溢れる。
「…捕まってた時…我慢、してた分…やろか…
…くっっぅ〜〜ぅ…ぅぅ……」
別に自分の身体に特別 自信があって、
誇っているわけではないから、
傷付いたってどうって事はない。
怪我の様子を見たって、泣く必要なんてないのに、
何故か、涙が溢れる。
でも、救われた安心感の涙では無い事は確か。