第46章 狂地からの救出
俺は政宗さんの、若干、邪に歪んだ闘志に少々呆れもしたが、
拝賀の日、海水浴へ行った時、見た、
瑠璃の肌はシミひとつ無く、
白く滑らかだった。
麗凛としていながら柔らかく、
時に眦を下げ甘く笑いかけられ、
政宗さんの女だって解っていながら、
何度も、その手を引いて、抱きしめ、
白い肌に手を滑らせたいと思った。
なのに、酷い暴行を受けた今の瑠璃の有様を見れば、俺の女で無くても、許せないほどの怒りが再燃してくる。
膝の上で拳を握りしめて、
死んでいる様に眠る瑠璃をもう一度見た。