第46章 狂地からの救出
「くっそぉぉーっ、煩いぞっ、
ギャーギャー騒ぐなぁっ!」
パアァァンッ、ガッガッッ
頬がはたかれ、続けざまに拳で殴られ、
振り子のように、力無く瑠璃の首が振れる。
焦燥と苛立と狂怨を宿し、血走った眼で
瑠璃の首に手を掛け見下ろす蛙男。
「どんなに騒いでも、どんなに探しても
此処は見つけられん。
今から、バラバラに切り刻んで、
信長の処に送って……ぐっ……ぶふぉ……」
言い終わらぬまま、男は血を吹きこぼした。
男の左背面から胸へと……
銀輝鋭い刃が真っ直ぐに貫通していた。