第46章 狂地からの救出
「見つけたぜ。手間取らせやがってッ。
信長の処に送られるのは、小泉、貴様なんだよ!」
男にのしかかられ、首を押さえられ、
気絶している瑠璃を見れば、
我を忘れそうなほどの怒りに囚われる。
「政宗さん、バラバラにしないで下さいよ」
俺と同じ気持ちだろうが憤怒を抑え、
なんとか平常心を保っている家康が、
俺を止める。
「💢…切り刻まない代わりに、一瞬で息の根 止めるのはどうだ」
「それは、もっと駄目です」
強く止められる。
腹腸(はらわた)が煮え繰り返っているのに、
どうする事も出来ない。
苛立ちと怒りのやり場がなくて、
「〜〜っ💢
その、汚ねぇ手、離せ」
ジャッッ
瑠璃の襟を掴んでいる小泉の肘から下を切り落とした。
手が転がり落ちて、ボタボタと瑠璃の胸部に血が垂れかかる。