第46章 狂地からの救出
急いで走り込み、燭台で暗闇を照らして見ても、何ら変わったところのない ただの蔵。
けれど、政宗の感が、ココに何かある、
と告げている。
家康はその辺りに積まれている箱を開けて、
高々と積み上げられている袋を切り裂いて、中身を確かめている。
「政宗さん。これ、袋全部、オオアサですよ。こんなに沢山、いつ、何処で…」
蔵の三方をコの字に囲むように積み上げられた袋は乾燥大麻。
箱の中身は金。
家康も衝撃だったようで、言葉を失いながら、積まれた荷を、燭台を翳して見て回っている。
その家康の足音が一瞬
変わったのを政宗は聞き逃さなかった。