第46章 狂地からの救出
「ここにっ……」
「ひっいっっ」
無理矢理、菊門に勢いよく押し付けられる。
「裂け、てーーー……」
ビチッ…プチ…ブチッ、ブチッ………
皮膚の裂ける音がして
「い"っっ…あ"あ"ッッ…あぁぁーーーっぁぁっっ‼︎‼︎」
瑠璃が絶叫する。
吟叫(ぎんきょう)し、爪が剥げるのではないかと言うほど、畳に爪を立て、
ガリガリと掻き毟る。
「ひっぎぃっ…あ"あ"ぁ"ぁ"ぁぁーーぁぁ」
掠れて出にくくなった声を絞り、
啼血*し取り乱す。
「いっ…ぐっ……ひぁ"っ…ゔんんーーっ」
激痛に頭を振り、腕を振り回して身を捩る。
身悶えと 言うには遠く、
痛みに逃げ転げまわる風だ。
※吟叫…泣き叫ぶ
※啼血…血を吐くほど大声を上げ泣く。