• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第44章 煙に霞む屋敷廓



(これ…何の匂い…?)

「ここはワシの屋敷ではなく、廓や外へ行く者を住まわせる処だ」
くくくくく……

ねっとりと黒い腹の底からの笑い声で、
男が瑠璃を振り返る。

虫酸の走りそうな ねっとりとした笑みを見せている男には関心も寄せず、瑠璃はどんどん強くなる薫りに混じる何か、他の匂いを探す。

京の旧家に育ち、香の薫りに親しんでいた瑠璃は、この屋敷内に充満する、香 に混じって、薫る物がある事に気づいた。

(白檀、丁字…あと、香 じゃなくて、
煙い…それに…酸えたような……)

考えていると、奥の方から女の笑い声や、
大きな話し声が聞こえてきた。
「⁉︎」

廊下を曲がって瑠璃が目にしたのはーー……



/ 1530ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp