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テニ夢企画用

第2章 【人気者の君に妬く】丸井ブン太


でも俺の持ってきたマフィンはお気に召した様で「ありがとう」と言ってから俺の手からマフィンを受け取る。
それと一緒に【女性名字】から預かっていたドリンクも渡す。
ドリンクを見て最初は俺と同じ様に首を傾げたから思わず笑っちまった。
俺の反応を【夢主名前】は見てますます困惑していたが「【女性名字】から、お疲れ様って」と告げると納得がいったようで笑顔でドリンクを受け取った。
そしてマフィンを食べてからドリンクを飲んでと繰り返して、それらの美味しさに嬉しそうに笑ったのを見て、単純なやつと俺はまた笑った。

「単純なやつって思ったでしょ」
「お。【夢主名前】にしては察しが良いな!」

俺がおどけて言うと、むくれて「馬鹿」とだけ呟く。
その表情がやっぱり良いななんて思いながら俺達は他愛も無い会話をする。
すぐに帰ろうかとも思ったが今までずっと走っていた【夢主名前】の体力を考えると少しぐらい休んでても良いだろうと思ったからだ。

でもその判断はあまり正解ではなかったと思い知った。
最初の頃は今日は大変だったとか、宿題どうだったかなんて普通の会話をしていたはずなのに俺達の会話は段々と少なくなっていき口数が減っていく。
何となく理由に察しはついていた。
今日の出来事を話そうとする度にお互いに今日の噂を思い出してしまって上手く会話が弾まないからだった。

幸村くんと【夢主名前】は何ともないと柳は言っていた。
柳のデータは間違ってることなんてほぼほぼ無いに等しいのは分かっている。
それなのに俺はどうしても【夢主名前】の口から答えを聞きたくてついあの噂について聞いてしまった。
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