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テニ夢企画用

第2章 【人気者の君に妬く】丸井ブン太


「精市と【夢主名前】の件だが」
「おわっ!?柳先輩!?」

俺と赤也が話していると急に後ろから柳の声がする。
赤也は凄く驚いた表情で俺の背後を見ていた。
こんな噂レベルの話題に柳が乗ってくるの珍しいなと思い俺は振り返る。
そこにはいつも通りのすまし顔の柳が立っていた。

「あの2人は付き合ってないぞ」
「そうなんっすか!?」

柳の言葉に赤也は素直に納得していた。
俺は柳をジッと見たが、別に柳があの2人の事で嘘をつく理由もねぇなと思い至る。
だから俺は特に会話に口を挟むこともなく2人の会話を聞いていた。

「昨日、【夢主名前】が絡まれてたのを精市が助けたせいで、その腹いせ的な感じに噂が広まった様だ」
「へぇー。やなやつっすね、そいつ」
「まぁ、本人には俺と精市で話をつけてきたから問題ない」
「えぇ!?部長と柳先輩で!?……うわ。少し同情するわ」

柳の話を聞いて俺は納得した。
そういや昨日あいつ部活来るの遅かったなと。
まさか変なやつに絡まれてるとは思わなかった。
あいつを助けたのが幸村くんなのは少し引っかかるけど、きっと同じクラスだしあいつのことだから部活に遅れる伝言を幸村くんにだけ口で伝えたんだろうと思った。
連絡するの、めんどくさがるもんなあいつと思い出した。

「丸井、【夢主名前】に話があるなら先程、弦一郎と話して、部活後に罰として外周すると言ってたから待った方が懸命だぞ」
「は?」
「えぇ!?何っすかそれ!?罰って」

俺があいつの性格を思い出して笑ってると柳から爆弾発言を投下されて俺も赤也も声をあげた。
あいつ真田に何話したんだ?と思ったが、でもあいつの事だから部内の空気を乱したとかで自分からなんか言い出したんだろうなと察した。
あいつと真田の生真面目2人の会話を想像して俺は笑わない様に別のガムを口にいれて再度膨らませたのだった。
でも赤也は何でそんな事になったのか困惑して柳にどういう状況なのか聞き出していた。
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