第2章 【人気者の君に妬く】丸井ブン太
幸村くんが入院した時なんかは『退院した時にさ、大切にしてたお花が枯れてたらやっぱり寂しいかなって』と言って率先して世話をしていた。
その草花の世話をするのだって、入院して一時的に俺らにあまり会ってくれなかった時期の幸村くんの心を少しだけ開いて世話の方法を聞き出す所なんて凄いと思った。
まぁ、【夢主名前】はテニスをしないし、趣味の花の話で盛り上がれるのもあって幸村くんもテニスの事を考えないで済む部分もあったから俺達よりは先に話せたんだろうなとは思ったけどな。
それに時たま赤也の勉強の世話をしているのも見る。
あまり甘やかすなよと突っ込むと『いや、赤也くんが赤点取って部活来ない方が問題でしょ』と真面目に返された。
そもそも授業をちゃんと聞いてない赤也の方が問題あると思ったけど、【夢主名前】が怒ると面倒くさいからあまり深く突っ込まないでおいた。
赤也なんかはそれのせいですぐ授業で分からない事があると『【夢主名前】先輩~』と泣きついているのを見かけるようになった。
俺が赤也に『あんま【夢主名前】に手間かけさせんなよ』と突っ込むと赤也は『だって先輩優しいからつい』とか言う。
その言葉を聞いて、やっぱ赤也のやつを甘やかしすぎだろぃと俺は【夢主名前】に内心苛立った。
まぁそんな感じのエピソードはゴロゴロ存在している。
柳に頼まれてデータの収集しているのも見かけたことあるし、ジャッカルとはよく会話している。
仁王にはしょっちゅう騙されてるし、柳生とだってよく試験の事とかで会話している。
真田とだって真面目同士気が合うのか時たま話しているのを見かける。
別にレギュラー陣だけでなく、後輩のマネージャーともよく話しているし、あいつの女友達とだってしょっちゅう話しているのを廊下で見かける。
他にもクラスメイトの男子とだって笑いながら会話して廊下を歩いているのだってよく見る。
今年は、幸村くんと同じクラスになっていたからよく授業の話をしているのをよく見かける。
あいつの周りにはいつも人がいて人気者だなと思っていた。