第2章 【人気者の君に妬く】丸井ブン太
【夢主名字】【夢主名前】という人物は人気者だなといつも思う。
俺の幼馴染でよく一緒につるむ事が幼少期から多かった。
【夢主名前】の家は俺んちの近所で、しかも一人っ子な【夢主名前】はたまに1人で留守番とかもあったらしく親同士が仲が良かった上に俺と同い年だからという理由でうちによく預けられていた。
【夢主名前】はよく喋るやつだったし、俺も喋るのは好きだから色々と話して幼少期は過ごした。
話していて嫌な気持ちになる事がお互いに特に無かったのだろうなと思う。
幼稚園も小学校もそして中学になった今でも一緒にいることが多かった。
互いを取り巻く環境はその時々で変化したけれど何だかんだ俺達は一緒にいた。
その関係はいつか終わりを告げるのだろうなと思っていたのだが、あいつは意外と人気があるのに恋人を作らないでいた。
だから俺とあいつの関係は変わることなくずっと続いていた。
【夢主名前】はとても気さくで気が利くやつだった。
この間2人でジロくんオススメの都内のデザートビュッフェに行ったら偶然ジロくんに会った時もそうだ。
相変わらずのハイテンションで俺に話しかけられて俺は笑った。
俺の横で話には聞いていたが実際にジロくんのハイテンションに最初は驚いていた【夢主名前】も最後の方になると随分と慣れたというかいつの間にかジロくんと仲良くなっていた。
いつの間にか2人で「ジロくん」「【夢主名前】」と呼び合ってた時はデザートを抱えて席に戻ってきた俺は驚いた。
【夢主名前】は相変わらずコミュニケーション能力高すぎだろぃと内心笑った。
それと他にも似たような話はいくらでもある。
立海テニス部のレギュラーの面々はそれなりに癖があるタイプが多かった。
それでもそんな連中と普通にコミュニケーションを取れるマネージャーをずっとやっているのだから、やはりあいつはコミュニケーション能力が高いと思う。