【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第6章 いい人止まり
「前の職場の時だってそうじゃない? 何人か彼女はできてたよーだけど、結局いい人止まりでそっこーで振られてたじゃない」
「うぐぐ」
ジョースターさんと同じように、ぐいいと酒を飲み干した。
むやみやたらと女に声をかける破廉恥漢より、よっぽどましなのではないか。剣には鞘が1つあればいいのに、2つも3つも鞘を欲しがる剣より、よっぽどましなのではないか。真面目で浮気もしないし、実直で純一無雑。だのに、つまらないやら言われて振られてきたのはこれ如何に。
夜の情事だってそうだ。これも、同じようにつまらないやら、イマイチ燃えないやら、淡白すぎるやら、様々な罵詈雑言をこの身に受けて私は男としての自信さえ失っていた。
2杯目のマジシャンズレッドを飲んだ時に、彼女……姫の姿が脳裏に浮かぶ。こんな行尸走肉な私が、醜い男の姿を晒したのは彼女が初めてだ。
「いい人止まりか……」
ぽつりとそう呟いた。あの時、避妊具が無いからって途中でやめてしまったが……やってしまえば良かったと思った。
もう、あの子にとっては"いい人"ではないのだから。それに、また今度と言ってある。
姫を求めだしたのは、私の方かもしれない。
また、マジシャンズレッドをぐいっと飲むと、店の奥から悲鳴が聞こえた。男の太い。
「……相変わらずやっているな」
BOX席から、顔面蒼白な男が転がり出てきた。その奇っ怪な様子に驚く者はいない。その男の後ろから、拍手をしながらもう1人姿を現した。