【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第3章 かっこいい
臭かったら申し訳ないと言われたスーツだったが、くんくんと鼻を動かすと、何とも言えない香りがした。
その香りは、頭がぼうっとするような、妖艶な香り。
アヴドゥル先生の姿が頭に浮かび、私は今まで感じたことないくらいドキドキし始めていた。
○
アヴドゥル先生の講義を何度か受けて、彼に抱いた印象。「かっこいい」というのは変わらないけれど、すごく厳しい印象も持った。出席率が低い生徒や授業態度が悪い生徒はよく呼び出されている。生徒がグチグチと「ブ男」「堅物」と言っているのを、私はよく耳にした。
あれ以来、アヴドゥル先生とは話していない。
もう二学期になってしまった。
すれ違っても声をかけてこないし、私の事は、もう忘れているようだった。
声をかけられる雰囲気でもないし、私は真面目だけが取り柄だし、不真面目で目立つ生徒と比べると目立たないんだろう。
クラスメイトもクラスメイトで、私が年上ってだけであまり声をかけてこないし、孤立気味だった。
彼に反応して欲しい。
声をかけられたい。
喋りたい。
どうすれば、彼に気付いてもらえるだろうか。中間考査で良い成績を出せばいいのかな?
そう、更衣室で悶々と考えていると「やっばー!! 心理学の単位マジでやばいって!」と大きな声が聞こえた。女子生徒たちが、わあわあと喋りながら更衣室へドカドカ入ってきた。
私は、あまり関わりたくなくて、隅の方へ行き、スマホを覗く。
「あんた、ダルいからって心理学サボりすぎなんだよ」
「だってあのブ男の授業淡々としすぎて暇だし眠いし」
「でも、その時点で単位足りてないとテスト受ける資格ないんじゃ……」
女子生徒が「はァ?」と声を上げる。
「マジでか……! あ! でもアイツ女慣れしてなさそーだし誘惑したらワンチャン単位貰えるかも!?」
「あんたそれマジでやるの?」
「まじまじ! 心理学のテスト受けるのもダルいし、中間考査終わった来週実行する!」