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【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】

第2章 私のキャラじゃあない


パラパラと教科書をめくる音が重ねて聞こえる。……寝ている生徒、私語をする生徒が目立つが、それよりも彼にとって目立つのは、しっかり顔を上げてアヴドゥルを見つめながら授業を受ける姫だった。そういえば、いつもこんな感じだったと思い出す。
不真面目な生徒の方が目立っていたから、気にもとめていなかった。

彼女と目を合わさないようにしていたが、引き寄せられるように目を合わせてしまう。

……講義終了後、数名の生徒が「今日のアヴドゥル先生、ちょっと変だったねー」と言っていたが、すぐに話題は放課後に行くカフェの話にすり替わっていた。
アヴドゥルは講義で使った資料や、ホワイトボードの黒や赤で書かれた字を消していた。
気づけば教室内にはアヴドゥルと姫だけになっていた……。

「(まずいな……早く出ないと)」

早々に片付けを済まそうとした時に「先生……」と声をかけられた。彼はビクリと肩を跳ねさせ、反射的に周囲を見渡した。

「な、なにか用か」
「………………」

姫はうっとりとした顔で彼を見上げ、スーツの裾をきゅっと掴んだ。

「おい……」
警戒するように見下ろす。

「昨日……の…………」
「っ!!」
ドクンと心臓が跳ね上がる。

「本当にお前は……何が目的なんだ」

「昨日……言いました」

姫はアヴドゥルの手を両手で持ち上げ、また頬にくっつけた。

「欲しいのは……アヴドゥル先生です……」

「だ……だから……男をおちょくるんじゃ、」

手を愛おしそうに持つ姫は潤んだ瞳で彼を見上げる。

「おちょくってなんていませんよ……?」
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