第6章 夏の終わり
その晩、外が明るくなるまで翔にいと繋がり続けた。
不思議なことに、何度でも何度でも俺は射精して。
翔にいも、何度でも何度でも射精した。
ドロドロになって眠って起きてみたら、俺は元いた座敷の布団で眠ってた。
汗と精液まみれだった身体も綺麗になってて…
でも身体に残る、翔にいの感触
快感のあとの腰の気だるさ
とても、あれが夢だったとは思えなかった
恐る恐る行ったリビングに居た翔にいは
いつも通りだった
いつも通りの笑顔
あの甘い匂いは、しなかった
あれは…夢だったんだろうか…
その日から、今日まで。
もう、あんなことは起こらなかった。
やっぱりあれは、夢だったんだ…
そう、毎日自分に言い聞かせた。
もしかして、自分はそういう嗜好があるんだろうかと悩んだりもした。
なのに…
酷く罪悪感や嫌悪感を抱いてるのに、深夜になると、どこか期待してる俺は、毎晩身体が疼いて…
一人でシて、虚しい気持ちになってた
もう一度…
もう一度、あの体を抱きたい
その欲望が、どうしても消えなくて…
いっそ、彼女とか…嫁さんとか…
翔にいに異性の影が見えたら、諦めもつく
でもそんな期待も虚しく、翔にいの身辺は綺麗なものだった。
法事が終わっても、その欲望が消えることはなかった