第21章 1997年6月17日
「あ、じゃあ眠いんだ?もうこんな時間だもんな」
相葉ちゃんはそういうと、隣に座るニノの頭をぐいっと引き寄せた。
そして肩を抱き寄せて、引き寄せた頭も自分の肩に預けさせた。
「んなっ…ぐっ…」
思わず大きな声が出てしまいそうなのを、手で口を押さえて防いだ。
慌てて視線を前に向けたけど、なにこれ。
見てはならないとは思いながらも、ニノの表情を盗み見てしまった。
案の定、顔から首まで真っ赤にして固まってた。
「な…なにすんのよっ」
「いいから。眠いんだろ?親が来るまで、寝てなよ。な?ニノ」
「あ…あ…あ…」
「あ?」
「この、あいばか!」
「オイ!バカっていうな!」
なにやら言い争いが始まったが、盗み見てる限り二人の体勢は変わっていない。
しばらくその姿勢のまま言い争っていたが、結局ニノが根負けして、ちょっとの間寝てしまったようだ。
「もー素直じゃないんだからさあ」
相葉ちゃんは嬉しそうに笑って、ニノの頭を撫でている。
神様。
俺はなにを見せられてるんでしょうか(本日二回目)
「まあ、素直じゃないけどそういうとこが好きなんでしょ?」
そうニノにも聞こえるようにぶっこんでみたら、案の定というか…