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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第19章 こちらアラシノ引越センターの…①


それからかざまぽんはうちに遊びに来るようになった。
昨日来たかと思えば、今日。
今日来たかと思えば、そのまま泊まって…

なんてことを、毎日繰り返してるうちに。
なぜかかざまぽんは、うちに住むようになった。

そりゃ俺の家は、男の一人暮らしには広すぎる一戸建てだけどさあ。
別れた奥さんとここで暮らすつもりで買った物件だから。

買った後で引っ越す前に、離婚になっちゃったから前の奥さんは住んでないけどさ。

家を買うお金は奥さんの実家も出していたんだけど、離婚の慰謝料代わりに、お金を受け取ってくれと頼まれて。
いらないっていったんだけど、強引にお金を置いていかれたんだ。

なんでかっていうと、後からわかったんだけど実は浮気されてたんだよね。
向こうのご両親は、娘の代わりに慰謝料を払ったつもりで居るんだと思う。

今でも前の奥さんはそれを知らないで、のんきに連絡を寄越したりする。
多分今の人とだめになったら、俺の家に入り込もうと画策してんじゃないかな。


事実を知って本当は家を売ろうと思っていたけど、やめて。
そのお金をお家のローンにぶっ込んで、今に至る。

前の奥さんが転がり込んできたら?って思うよね。
でもその心配はいらないんだ。

前の奥さんの大っきらいな猫をいっぱい家にご招待して、家に入れないようにしてやろうと思ってさ!

慰謝料を堂々と俺の天国のために使い切ってやったんだ。

そんな家に。
かざまぽんは住み着いちゃった。

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