第18章 こちら、アラシノ引越センター!
☆O☆
「嫌じゃ…ない?」
「…大野さんなら、いい」
そう言うと、ニノは静かに微笑んだ。
今まで見たこともない、落ち着いた顔をしている。
「俺…本当に自分のこと責め続けてたなって…」
「…うん…」
「大野さんに進化してるって言われて」
「進歩な」
「俺、自分が立ち止まってるって思ってたけど、ちゃんと進化できてるなって実感できた」
進化って言葉に力を入れると、大野さんは苦々しい顔をした。
くふって笑いがこみ上げる。
「…間違ってなかった」
「ん?」
「そりゃ12月に入院したときは、姉ちゃんに職場選べって怒鳴られたけどさ…自分を変えたくてこの職場選んだの、間違えてなかったなって」
「おん…」
大野さんはちょっと複雑な顔をした。
「もちろん藤島みたいな人もいるけど…でも班長始め作業員さんはみんないい人だし…」
「そうだな」
「それに大野さんに出会えたの、すごく俺にとって…」
「ん…?」
「ラッキーだったと思う」
12月の事件があってからニノはちょっと変わったと思っていたけど。
今日この場所にいるニノは、いつものニノとはちょっと違っていた。
内側から光ってるみたいにちょっと眩しい。