第18章 こちら、アラシノ引越センター!
乱れてた息が整うまで、大野さんは俺のこと抱っこして待っててくれた。
「大野さん…」
「…気持ちよかった…?」
「ん…いままでで一番気持ちよかった…かも…」
「マジか…」
「ん…大野さんの手…きもちぃ…」
ぎゅっと大野さんの手が俺の身体を抱きしめた。
「いつでも気持ちよくしてやるから…」
ちゅっと俺の額にキスすると、大野さんの手は俺から離れていった。
「あ……」
なんだか酷く寂しくなってしまった。
「手、拭かせて」
そんな俺を見下ろして、大野さんは苦笑いした。
居間においてあるテーブルの上にあるティッシュの箱を取ってくると、戻ってきてベッドに腰掛けた。
「おまえ、すごい量…」
「ご、ごめん…」
「溜めすぎてんじゃ…」
途中で、言うのを止めてしまった。
…あんなこと言ってしまったから。
茶化すのをやめて黙ってしまったんだろう。
手をゴシゴシと拭くと、ティッシュをゴミ箱に投げ入れた。
それからまた俺に覆いかぶさると、俺の額にキスしてくれた。
「ありがと…大野さん…」
「ん…」
ぎゅっと俺の身体を抱きしめてくれた。
その温かさが気持ちよくて。
そのまま俺は短い時間寝てしまった。
「あれ…?」
目を覚ますと、部屋は暗く。大野さんはいなかった。
風呂場から音が聞こえてきてるから、風呂に入っているようだった。
「……」
なんか色々思い出して、なんか色々込み上げてきた。
「……!!」
枕に顔を埋めようとしたら、泥が落ちてて。
「わっ…」
そう言えば、藤島に押し倒されたの地面だった。
もう俺の身体泥まみれじゃないか…
そろそろと立ち上がって、台所まで出た。
玄関の三和土に降りると電気をつけて、服を脱いで払った。
でもまだ髪の毛に泥が挟まってる気がしてならない。