第18章 こちら、アラシノ引越センター!
☆N☆
やっと大野さんに全てを打ち明けることの出来た俺は、更に今まで密かに考えていたことを提案してみた。
「あのね、大野さん」
「だから変な顔はしてねえって」
「違うって…あのさ」
「あ?」
どした?って顔で俺を見る大野さんを、今度こそちゃんと正面切って見つめた。
うん。大丈夫。
「俺、菊池に会いに行こうと思う」
「えっ…」
「もう随分、メッセージとか来てたんだけどさ…返事、出来てなくて…」
「うん……」
「俺を助けてくれた後輩なのに、ちゃんと挨拶できないまま会社も辞めて、引越までして…俺、本当に不義理働いたと思ってるんだ」
「でもそれは事情が事情だから…」
「だから、正直会いに行くのは怖いんだけど…さ」
「まあな…」
「大野さん、ついてきてくれない?」
「え?俺が?」
「その代わり…」
「代わりって…そんなのいらないよ。俺、一緒に行くよ」
大野さんはちょっと身を乗り出した。
ぴよぴよにくるくるになった頭は見慣れないけど、なんだか可愛らしい。
そんな大野さんが真剣な顔をしてるのが、今更ながら愛おしくなってきた。
「ありがとう…だからさ、大野さんのご家族に一緒に会いに行くよ。俺、一緒に行って大野さんの代わりに説明するからさ、会いに行こうよ?」