第18章 こちら、アラシノ引越センター!
☆O☆
マジ泣きしたニノはなかなか泣き止まなかった。
途中で過呼吸っぽくなって、焦ったりもした。
それほど緊張してたのか…
張り詰めていた糸がプツンと切れてしまったかのような泣き方だった。
腰にバスタオルを巻いてほぼ全裸という格好でティッシュの箱を差し出して、ひたすら床にへたりこんだニノの背中を撫でていた。
でもなんとか泣き止んで、今、シャワーしてる。
俺はやっと服も着れた。
でもちょっと体冷えたかも…
どうしようかなと思いながら、床に座ってベッドに寄りかかった。
バスタオルで完全に冷たくなった頭を拭いて、なんとかごまかす。
「…不思議だなあ…」
もう二度と、誰も信用なんかしないって思ってたのに。
ニノのことは最初から不思議と嫌じゃなかったんだよな。
まあ顔はかわいいし、背も俺くらいだし。
親近感っていうの?そういうのはあったけども。
それとはまた別に…薄っすらとだけど…
もっとニノのこと知りたいと思うっていうか。
そういう気持ちは、正直あった。
俺のこと、おもしろいってくすくす笑う姿が、小動物みたくて。
なんか、可愛いやっちゃなって思ったし。
…ニノが道路に飛び出して車に轢かれそうになった時…
後から、いつも笑ってるけど実はなんかあるんじゃないかって気づいてからは、ちょっと怖くもなった。
俺みたいな、DVのレッテルを貼られた野郎が…
友達になりたいって思っていいのかって。
だから、ニノって呼ぶのにもすごく実は勇気が必要だった。