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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


「ほら、おまえも入ってこいよ」

温まった大野さんの腕が、そっと俺の背に回された。
軽くトンと押すように俺の背中を押してくれた。

「ん。パジャマも貸してくれる?」
「ジャージでいいんなら」
「ありがと、大野さん…」
「おう…?」

いつも服を借りてるから、お礼言うこともなくなってた。
だから大野さんは変な顔をした。

「武井の件…」

そう言うと、大野さんの表情が硬くなった。
まだ詳しくは説明できてないけど、暴力事件の被害者になってしまったことは伝えてあった。

「示談、こっちの条件で折れるって連絡あったよ」
「え…?」
「ふふ…俺、頑張った?大野さん…」
「おお…おお…!」

大野さんは嬉しそうに笑うと、ぐっと親指を俺に向かって突き出してきた。

「頑張った!頑張ったぞ!ニノ!」

めっちゃいい笑顔……

「…ありがと…大野さん…」
「え?なんて?」

大野さんのお陰で俺。
あの人と対峙する決心がついたんだよ。


寂しいって…
俺が居ないと寂しいって、大野さんが言ってくれたから。


こんな俺でも、誰かに必要とされてるんだって…
わかったから。

眼の前がゆらゆらと揺れる。
あーあ…泣くつもりなんかなかったんだけどな…

なんか、大野さんのいい笑顔見てたら、泣けてきちゃった。

「に、ニノ…?」
「おおのさぁぁん…」
「お、おう!?」
「ありが…ありがとおおお…」
「えっ…お前、マジ泣きしてんの!?」
「ぶぇぇぇぇぇぇ…」

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