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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


「これさ…笑えるんだけどさ…」

くっくっくと押し殺した笑い声が聞こえた。
再生されている音声は女のキーキー声と、男の怒鳴る声で。
どうやら赤ちゃんをどうにかするって話を、堂々と怒鳴り合っているようだった。

「うちの元嫁と間男だった。この病院でさ。ニノが運び込まれた日にロビーで言い争っててさ。偶然なんだけど録画してやったんだ。俺のこと騙して、共有財産も俺の独身時代の貯金も取り上げたの、やっぱり計画的だったんだろうな」

ドクンと心臓が跳ね上がった。
一気に怒りが込み上げてきて、耐えられなかった。

「ははは…なんかさ。ずっとずっとモヤモヤしてたけどさ、なんかスッキリしたよ。騙されてたってわかってよかったよ」

なんでだよ!
大野さん、お人好し過ぎる…

そんないい証拠あるんだったら、徹底的にやってやればいい!

「俺も…俺も頑張るからさっ…」

呆然とした顔をした大野さんと目が合った。

「だからっ……って……あれぇ……?」

くらりとめまいがして、後ろに逆戻りして枕の上に頭が戻った。

「に…ニノっ!?ニノ!?意識戻ったのか!?ちょ…ちょっと…」

ガチガチと大野さんは、ナースコールのボタンをすごい力で連打してる。

「え…?あれ…俺…?」

起きてる…目が覚めてる!

天井から目を移すと、部屋の中が見渡せた。
左手にナースコールを連打する大野さんがいる。
右手には点滴とかの機械がたっぷりあって、俺の腕や胴体と繋がってる。

「ニノぉ…!ニノぉ…!」
「や、大野さん…その、連打ヤメテてあげて……」

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