第18章 こちら、アラシノ引越センター!
年末だから、いっぺんに患者が押し寄せているのか。
この病院には来たことがないけど、人が随分多いような気がした。
廊下に出たとこにすぐ自販機があったが、コンビニが病院内にあるみたいだからそこまで行くことにした。
頭に血が昇ってるから、それを下げる必要もあったし。
こんなに時間が経つのが遅く感じるのは久しぶりだった。
今の家に引っ越してきて以来だったかもしれない。
そりゃ落ち込んではいたけど、暫くゆっくりすることができない生活だったから、念願であるゴロゴロ食っちゃ寝の生活ができて最初は喜んでいたのに。
慣れてしまうと、恐ろしく時間が過ぎるのは遅かった。
病院内の案内図を見ながら歩いていると、正面玄関のあるところに出た。
会計待ちの電光掲示板が見えたり、初診受付が見えたりした。
その中でひときわ人がたくさんいるところがあった。
なんだろう?と思ってみていたんだが、そこを通らないとコンビニに行けないことに気づいて近づいてみた。
どうやら男女が怒鳴りあっているようだ。
「どうしてそんな事言うのよ!?もうあの人、電話番号も変えてるし、どこ引っ越したかもわからないのよ!?」
「だから、その腹の子があいつの子じゃない保証なんてどこにもないだろ!?だから今回は、な?」
「嫌!絶対あんたの子なんだから!産むから!」