第18章 こちら、アラシノ引越センター!
車は国道から最寄りの駅に行く細い枝道に入った。
ゆっくりとそこを流すように走っているが、二宮くんの姿を見つけることはできなかった。
「あっ…アイツら…」
旧道の手前で、急に武蔵さんが身を乗り出した。
「えっ!?」
武蔵さんが見ている方向を見たら、藤島さんといつも仲良くしてる契約社員とバイトが走っているとこだった。
「大野くんっ掴まってろ!」
「わあぁぁっ」
慌ててアシストグリップを左手で掴むと、ぐんっとGが掛かってシートベルトをしているのに体が車窓にぶつかった。
「おわっ!?」
「どりゃあああああああああ!!」
武蔵さんが急ブレーキを踏んだようだった。
そのままUターンをして、近くのコンビニの駐車場に車をぶちこんだ。
「ちょっ…武蔵さっ…うわああっ…」
あの二人のギリギリ前を通って車は停車した。
「あわわわわわ…!」
正直こんな乱暴な運転をしそうな人に見えなかったから、油断してた。
頭の中がぐるんぐるんと回っている。
「てめえらそこ動くなよ!」
武蔵さんが怒鳴りながらシートベルトを外して車を降りていった。
俺もぐるんぐるんしながらも武蔵さんの後について車を降りた。
ふたりは腰を抜かして、コンビニの駐車場で座り込んでいた。
「うわぁ…武蔵さんっ…」
「ちがっ…違うんです!」