第18章 こちら、アラシノ引越センター!
そう言った瞬間、突き飛ばされて道路に倒れ込んだ。
手からスマホと部屋のキーが飛んでいった。
倒れたと思ったら、そこから背中に強い衝撃が来た。
何かが背中の上に落ちてきてるような衝撃。
『なっ…なにすんだよ!アンタ!』
菊池の声が聞こえたけど、聞こえてきたのは荷物が落ちる音と揉み合う音だった。
なに…
何が起きてるの
『け…ケーサツ!誰か、警察呼んで!!』
菊池の怒鳴る声が聞こえる。
『う…うう…』
倒れた時に体を道路に強く打ち付けてしまって、痛くて起き上がることができなかった。
うめき声が勝手に出てきてしまう。
『二宮!おまえぇ…!裏切ったなあっ!』
聞き覚えのある声…
なんとか体を起こして振り返ったら、そこに居たのは武井さんだった。
『え…?』
なんで、ここにいるの
なんで、怒鳴ってるの
『き…菊池…?』
菊池の姿が見えなかった。
夜になっていて、周囲は暗くて。
街灯の光が届くギリギリのとこに、菊池が伸びてるのが見えた。
周囲には、俺たちが買ったものが散乱してた。
『菊池…!!』
『おいっ…俺のこと無視するのか!二宮!』
乱暴に肩を掴まれたかと思ったら、どこをどうされたのか。
気がついたら胸ぐらを掴まれて釣り上げられていた。