第18章 こちら、アラシノ引越センター!
結局……
左手の指を動かそうとすると激痛が走ってしまって、医者に行ったら全治に一週間程度かかるだろうという医師の診断が出た。
当然利き手だから仕事にならなくて、診断書を会社に提出して、一週間会社を休む羽目になってしまった。
その間、会社側と武井さんで話をしたということだった。
武井さんは『左利きだって知らなかった』って言ってたらしい。
そんなわけないのに。
当日の事と次第は主任を始め近くにいた先輩方も証言してくれた。
二宮くんはなんにもしてないって…
ほんと、ありがたかった。
後から聞いたんだけど…
武井さんは一回激昂すると止められないところがあって、今までもちょっと危ないことがあったそうだ。
それに勤務態度も非常に悪かったみたくて、今まで顧客とも何度も問題を起こしたことがあるとか。
だから俺に暴行を加えたことが決定打になって、解雇処分になった。
一週間の休暇が終わって出社する頃には、武井さんは辞めていなかった。
これで全部終わった。
このときはそう思っていた。
『え?二宮さん一人暮らしなんすか?』
あれから一年が経った。
俺にも後輩ができた、年の瀬のことだった。
『うん。就職してから一人暮らし始めたんだ』
『遊びに行っていいっすか!?』
『え、うん。おいでよ』
『俺も!』
『え』
『僕もいいっすか!』
『え、3人』