• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


慌てて事務所に駆け込むと、武蔵さんが何かを察したのか飛び出してきてくれた。

「どうした?」
「あ、あの…稲葉さんが武蔵さんを呼んできてくれって」
「うん。わかった」

武蔵さんが外履きに履き替えると、一緒に事務所を出た。

「大野くん、何かあった?」
「あの…俺のロッカーに生きた子猫が…」
「えっ!?生物?」
「はい…」
「うっそだろ…?」

俺、なんかしたかな…
これって嫌がらせだよな?

今日は稲葉さんがいたからリュックを乱暴にロッカーに投げ入れることはしなかったけど、いつも通りしてたら…

もし大丈夫だったとして、俺が今日気づかなくて、このまま冬休みに突入して。

年明けにこのロッカーを開けたら…

そう思ったらゾッとした。

「大野くん、大丈夫?」

武蔵さんは怖い顔をしながら、駐車場奥のゴミコンテナの方を見た。

「気にしなくていいから」
「え…でも…」
「いいから。君のせいじゃないから」

チッと舌打ちすると、ロッカー室のドアを開けた。

「雅紀」
「あ…武蔵さん!」

稲葉さんは変な姿勢で、別のロッカーに張り付いていた。

「ねえ!ここ、誰のロッカー!?ここからも音がする」
「うっそだろ!」

ふたりしてロッカーに張り付いて中の音を聞いている。

「ちょっとロッカーの鍵持ってくるわ」

武蔵さんは急ぎ足でロッカー室を出ていった。

「おーちゃん!こっちの子みといて」

稲葉さんは俺のロッカーにあった紙袋を顎で指した。

「あ、はい!」

ベンチの上に置かれている紙袋の中身は、底に横たわってあまり動こうとしていなかった。

/ 840ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp