第18章 こちら、アラシノ引越センター!
席順とかは、特別決まっていなく。
支社長なんかの偉い人は、上座に固まってたけど、あとは作業員も事務員も営業も、ぐちゃぐちゃに座ってる。
俺と大野さんは、なるべく隅っこのほうの席を確保して、椅子に座った。
隣同士の席につくと、なにげに大野さんの顔をみてしまった。
気づいた大野さんが少し、微笑んだ。
「今日…班長と話せてよかったね…」
「うん。よかった…」
「再就職まで、頑張ろうって思った…」
「そう、だね…ここまで気を使ってもらって、嬉しいしね…」
「な?」
まだ始まっても居ないのに、みんな嬉しいのかちょっとはしゃいでる感じがする。
他のテーブルでは、馬鹿笑いと大きな話し声が聞こえてくる。
俺も…なんだか、浮かれてるみたいだ。
「たかがバイトだからって思ってたけど…やっぱ、職場って人間だよな…」
「え?」
大野さんがそんな事言うの、なんか意外な気がして…
それに、俺のことは喋ってないけど、なんか見透かされたかと思って、ちょっと色んな意味で焦った。
「に、人間…?」
「ああ…まあ、日頃の行いが大事なんだろうけど…」
「ひ、日頃の行い…?」
大野さん、どうしたんだろう。
なんか、今日…いつもと違う…