第18章 こちら、アラシノ引越センター!
西川さんが面白がって聞いてくれるから、二宮くんが結構よく喋ってる。
なんか、俺も新鮮だなと思った。
あんまり…二宮くんは、人と馴染まないっていうか…
俺には、ちょっと心を開いてくれてるようだけど、他の人にはどっか壁があるっていうか。
本当は、人懐っこい人じゃないかと思うんだけど…
「いいとこあった?」
「いえ…やっぱ、デザイン系は難しいです…」
「えっ…デザイン?」
思わずいうと、二宮くんは俺の顔を見た。
「あれ…言ってなかったっけ?」
「うん。聞いてない。意外」
そういうと恥ずかしそうに烏龍茶をちびっと飲んだ。
だって、前に作業がなくて暇なときにした落書きを見たけど、そんなに上手とは言えなかった。
あれはあれで味があったけども…
「グラフィックじゃなくって、ウェブデザインだから…」
「ウェブ?」
西川さんが聞くと、頷いた。
「インターネットサイトのデザインです…レイアウトとかそういうののデザインなんで…」
「あ~そうなんだ…」
「お、大野さんは?」
急に二宮くんが俺に話を振ってきた。
「ああ…俺は、普通に商社の営業で…」
「えっ…そんな愛想ないのに?」
西川さんがはっきりいう。
ちょっと傷ついた。
「ルート営業なんで…あまり愛想は必要なかったです…」
ぶぶっと隣で二宮くんが吹き出した。