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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


「あ、はい!」

現場リーダの武田さんの指示で、トラックに資材を詰め込む。

材(ざい)とは、建物の養生に使う資材のことで。
でっかいプラ板とか、養生テープとか…
その他諸々、結構な量になる。

「ニノちゃん、そんなに丁寧に積まなくていいよ?」

武田さんが、トラックの荷台で作業する俺に声を掛けてくれた。

…何故か俺は、ベテラン作業員さんからは、ちゃん付けで呼ばれてる。

「え?あ、はいっ」
「マジメだなあ。そんなんじゃのびのび筋肉つけらんないぞお?」

笑いを含んだ声で言われると、どうしていいかわからなくなる。

前の職場を思い出してしまって…

「大野くんを見習いなよ。あのくらい適当でいいから」

荷台を覗き込んでる武田さんの横から、大野さんが無表情で巻いてあるエアキャップをぽいっと投げて積んでいった。

ドカンと結構すごい音がした。

「うひゃっ…」
「ざーっす!」

お構い無しで大野さんは戻っていった。

て…適当すぎる…

「ぶぶっ…」

思わず笑うと、武田さんも爆笑してた。
なんか…大野さん、聞こえてたはずなのに、無表情でこんなことしてくから、面白くて…

その日の現場は、楽しかった。
いつも現場リーダーからは作業が遅いと怒られて、たまに殴ってくる人も居たけど、今日は一切そんなことなくて。

俺、非力だから作業が遅いんだけど、大野さんがさりげなく…
本当にさりげなく、カバーしてくれて…

なんか、嬉しかった。

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