第18章 こちら、アラシノ引越センター!
…しかし…
なんとかその現場を終わらせて、JDが楽しみでうきうきとする児島さんをなだめながら向かった部屋は…
汚部屋だった。
足の踏み場もないくらい、ゴミやらなにやら…
どうやったらこんなにゴミ?を溜め込めるんだろう。
おまけに…
住人はミシュランタイヤのマスコットのようなJDだった。
「…がっでむ…」
児島さんが肩を落として、俯いている。
肩をポンポンと叩くと、ますます落ち込んだ。
「では、作業始めさせていただきます…」
意外にも、先頭切ってその汚部屋の作業を始めたのは、二宮くんだった。
さっきのこと、申し訳ないと思ってるのかな…
汚い部屋の引っ越しは、めっちゃ時間が掛かる。
どれが荷物かゴミか、本人もわかってないことが多いからだ。
けど、積極的にミシュランに話しかけ、建物の養生を終わらせ動線を確保して、着々と荷物をトラックに積み込んでいかなきゃならない。
1.5トン積み切りで、時間も午後フリーで何時とは約束していないプランなので、引っ越し代金は格安に設定してある。
だけど、客の中には、料金以上のことを要求する人も少なくなくて…
案の定、あれもこれも運べ!とミシュランがごねごね言うのを、なんとか宥めてくれたのも二宮くんだった。
引越し先は、都下で。ちょうど支社の近くだった。
ラッキーだった。
荷物を下ろし終わって、そのまま俺たちは支社に戻った。
「今日は、申し訳ありませんでした…」
帰りのトラックで、二宮くんが改めて謝ってた。