第18章 こちら、アラシノ引越センター!
「大野さんが面白いから…」
そう言って、くすくすっと小動物みたいに笑った。
「おもしろ…い…?」
「うん。おもしろい…ふふ…」
なんか…可愛いやっちゃなと思った。
ちっちゃくて女みたいに色白だし、きれいな顔してるし…
こういうのを、ハキダメにツルっていうの?
なんでこんなとこでバイトしてるんだろ。
「よおし!終わった!次の現場は、単身の女の子だってよ!」
児島さんが二宮くんの隣に座った。
「まだ大学生なんだってよ~!いい匂いしそうじゃね?」
「え、ええ…あの、児島さん顔近い…」
めっちゃ児島さんが二宮くんに近づいてる。
ぴったり身体を密着させて、寄り掛かるように話しかけてる。
「なによお。JDだよ?嬉しくないの?」
「じぇ、じぇーでぃ?」
「女子大生だよ!女子のJ、大学生のD!」
「あ…ああ…そう、なんですか…」
ちらっと二宮くんが困った顔で俺を見た。
なんだ?
「こ、児島さん、結婚してるんだから…」
「はあ?なんでよ?堅いこというなよお!」
児島さんはがしっと二宮くんの肩に腕を回した。
その瞬間、二宮くんは飛び上がるように歩道に飛び出していった。
「ひゃあああっ…」
ちょうど走ってきた自転車と、二宮くんが接触した。
「あっ!」
なんと、驚いた二宮くんは車道までぶっ飛んでいってしまった。