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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


「ふたりとも、仕事慣れたか?」

児島さんは優しいから、運転中でも話しかけてくれる。
1.5トンのトラックは、国道を都心に向かって走っている。

運転は現場リーダーがしなければいけない決まりだから、俺たちバイトは助手席に座ってるだけで、いつも寝そうになって困る。

「はあ…」

ちらっと隣に座る、同じバイトの二宮くんを見たら、ちょっと困惑してる。

やっぱ…まだ慣れないよなあ…

人のことは言えないけど、二宮くん見るからにガテン系なんて初めてそうなんだもん…色白だし、女子みたいに細っこいし。

「まあ、まだ入ったばっかだから大変だろうけどさ…これから繁忙期だし、まじで頼むよ?時給アップするしさ」
「はあ…」

俺のほうが二宮くんよりもちょっと先に入社してる。
でも現場が一緒になったのは今日が始めてだ。

毎日、組まされる人は変わるから、人の顔と名前を覚えるのが苦手な俺には、ちょっと苦痛ではあった。

でも、仕事を辞めたばかりで…
すぐに俺にできそうな仕事なんて、これくらいしかなかった。
再就職活動をしながらだから、休みも気軽に貰えないといけなかったし。

無職のまま、失業保険貰いながらで就活するのでも良かったんだけど…

一人で部屋にいると滅入ってきて、だめだった。

しょうがないなと割り切ってはいる。

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