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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


「ちょ…ちょっと…こんな朝早くから…」

ガタンっと大きな音を立てて、和也が椅子から立ち上がった。

「朝早くからいじわるする子がいけないんでしょ?」

笑いながら怖い目をして、サラッと言う。
そのまま雅紀は食器を片付け始めた。

「潤?頼むね?」

潤がため息を付きながら立ち上がって、がしっと和也の腕を掴んだ。

「ちょっ…なにすんのっ…」
「だって…雅紀には逆らえないし…」

そう。
こうなったときの雅紀に逆らうと、後で非常に怖いことになる。

一番怒らせたらいけないのは、実は雅紀だ。
なんたって、この家のかーちゃんみたいなもんだからな。

「智、翔ちゃん。食器片付けようね?」
「あ、あう…」
「へーい…」

雅紀の変貌に、翔はあわあわしちゃってる。

「ま、気にすんな?」
「あう…」

慌てて二人で食器を片付けて食洗機にぶっこんだ。

振り返ると、ダイニングテーブルの上で潤に押さえつけられながら素っ裸の和也が寝転がっていた。

「わーお…」

まだ朝の7時だ。
こんな日曜の朝早くから…一体何が始まるんだろう…

呆然としている翔と二人で見てたら、姿の見えなくなってた雅紀がリビングに入ってきた。

「やーだぁ…もお、雅紀…ごめんてぇ…」
「昨日何もしてないから溜まってるんでしょ?」
「嘘だよぉ…ごめんてぇ…」

半泣きになってる和也は俺たちに視線で助けを求めてきた。

だが断る。
おじさんだけど、おじさんって言われたらちょっとだけ傷つくんだからな。

…嘘だけど。

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