第16章 BOY【O side】EP.9
潤がすごい勢いで風呂から上がってきた頃、朝食も出来上がった。
「智ー、寝室のふたり起こしてきて?」
「ういー」
「潤も、もうご飯だから服着てきなよ」
「ううー」
俺は寝室にあいつらが立てこもってるから、着替えらんないんだけどな…
寝室の二人に朝飯だって声を掛けた。
でも返事がない。
「ん…?」
物音も聞こえない。
…ってことは…
ドアを開けたら、やっぱりふたりとも寝てた。
バスローブを着たままで、羽毛布団の上で眠っている。
「おい…いいことするんじゃないのかよ…」
まあ、若い頃って眠いからな。
いくらでも寝れるからな。
「飯だぞ。おい」
「んにゃ~…」
「もうなんも出ないよぉ…」
「朝出すのはクソだけにしとけ。起きろ!」
がしっと羽毛布団を掴んで、ベッドから落としてやった。
「ひどい…」
「ほんとひどい…」
ぶつくさ言われながらリビングに戻ると、これまたバスローブ姿でソファーに座ってる潤が、まだむくれてる。
…めんどくせぇなぁ…
「あ、潤くんおはよ」
「…おはよ…」
「翔ちゃんお風呂に入れといたからね?」
「…ついでにおまえのマグナムも挿れたんじゃねえの?」
「えー?こんな短い時間で終わるわけ無いじゃん?」
和也、今日は朝から戦闘民族みたいだ…
こっちもめんどくせぇ…
「はいはい…もういいから、食べちゃって?」
雅紀がテーブルの上にちゃっちゃか飯を載せていくから、遠慮なく食うことにした。
「いっただきまーす!」