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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


次の日、よく寝た俺は朝早くに目が覚めてしまった。
あの後、気まずくて寝たふりしてたら、ガン寝してしまったようで、いつの間にか寝室に連れてこられて、ベッドで寝てた。

「くぁ~…よー寝たわ…」

隣には、雅紀と和也が幸せそうな顔して寝てる。
潤と翔は、キッチン横の小部屋で寝てんだろう。

「しっこしよ…」

トイレに行って、リビングに入った。
まだ朝方で部屋の中は暗い。
暖房をつけて、キッチンで水を飲んだ。

それから、コーヒーメーカーに粉と水をセットして。
まだみんな起きてくる時間じゃなかったから、一人分だけにしといた。

コーヒーが入る間、部屋のカーテンを開けて外を見た。

冬の寒々とした空気を感じて、思わず体が震える。
いつの間に着替えたのか、パジャマじゃ寒い。
上に羽織ってる厚手のニットカーディガンの前を閉めて、また外を眺めた。

二丁目界隈の空は少し明るい。
まだ街は人がたくさん溢れているんだろう。

昔だったら…二丁目はお開きの時間だ。
宵っ張りどころか、朝まで帰らない客がやっと帰り始めて。
店員は店の掃除だの、これから店じまいだので最後のひとっ働きで…

今はもう…そんなことないんだろうけど…

「懐かしいな…」

あんな商売やってたから、二丁目は俺の生活の中心地だった。
泣いたり笑ったり…たくさんの時間を、あの場所で…

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