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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


「喋りたくないってことはないんだけど…照れくさいんだよ。智」
「え…なんで…?」
「だって…おとぎ話みたいなんだもん」
「へ?」
「俺だって、最初聞いたとき、智の頭がおかしくなったのかと思ったんだもん…」

おい、随分失礼だな、雅紀…
おまえだって、なんでヤクザの愛人なんかやってたんだよ。
そっちだって漫画みてーだろうが。

「雅紀…ちょっとだけ聞かせてよ」
「ふふ…いいよ…」
「…俺も聞いて…いいの…?」
「いいに決まってるよ…翔ちゃんも、みんなの恋人なんだから…」
「俺が一番愛してるけどね?」
「も、もおっ…潤、黙ってて…」
「あらら…顔まっか…かーわいいっ」
「カズ、からかうなよっ!」
「潤くんが食べたくなっちゃうから、落ち着いてね?翔ちゃん」
「う、うん…」

なんだよ…楽しそうだな…俺も混ぜろ…

混ぜろって思うんだが…目が開かねえ…
腹いっぱいだし…体もホカホカ温まって…ねみぃんだよ…

「智の忘れられない人はね…王子様だったの」
「え?」
「は?」

翔のびっくりした声と、和也の完全に馬鹿にしたような声が聞こえた。

まあ…そうなるわな…

「…あっ…あの新聞の人…!」
「ふふ…まあ、そうだよね…潤も見たことあるよねえ…あんな有名な人だから…」
「見たことあるどころの話じゃ…」
「でしょ。だから、話すの恥ずかしいんだよ。智」

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