• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


俺の胸に顔を埋めて、少し体を縮こませてる。
俺よりも背も高いし、肩幅も広いんだけど、とにかく食べないから…体は俺よりも細くて、腕の中にすっぽりと入ってしまう。

背中をポンポンと叩いていたら眠ってしまった。

「じゅーん…?」

凄く長いまつ毛を見ながら、くうくうと眠る潤を見ていた。

「…何があったんだよ…」

こんな…天使みたいな寝顔してんのに…

「どんだけ辛い目に遭ってきたんだよ…」

俺は…自分がゲイだって自覚があるわけじゃないけど…
でも、俺は俺なんだっていうプライドみたいなものが昔からあって…だから、別にどっちだって俺だからさ。
別にゲイだとかなんだとかで、悩んだことなんて一切なかった。

最も、最初の頃は生活していくための手段でもあったわけだし…そんなこと言ってらんなかったからな…

和也だって、似たようなものだ。
雅紀は最初からゲイだったから…悩む以前の問題だったようだが…

でも…潤は違うんだ。

普通の家庭に育って、普通の男子として生きてきたんだ。
しかも自分では全く自覚していなかったんだから…

それに気づいたときの衝撃…
そして家族に拒否されたときの衝撃…

夢を諦めるときの悲しみ…


想像すると、こっちまで参ってくる。

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp