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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


それからしばらく、潤の様子は変わらなかったが、暴れることは段々なくなっていって。
天気がいい日は、日当たりの良いリビングの窓際で、ずっと丸まって座ってることもあった。

「…暑くねえのか…?」
「……」

そう声を掛けても、ぼんやりと窓の外を見てる。
和也以外とは、口を利かなくて。
言葉も耳に入ってないみたいだった。

でも、大暴れする時は、決まって俺とか雅紀が和也に触れている時で…

「借りてきた猫ですかい…?」

そう言いながら、一緒に窓際に座って潤の頭をなでてやる。

「おい。熱いぞ?」

日光がガンガンあたってた潤の頭と体はカンカンに熱くなってた。

「熱中症になっちまうから、な?」

カーテンを閉めて、潤を立ち上がらせた。
大人しく立ち上がった潤の腕を引っ張って、ソファに座らせた。

「今、冷たいもん持ってきてやるからな」

冷蔵庫からペットボトルの水を取り出して、潤に持っていってやった。

和也は、雅紀と一緒に高校へ行っていた。
夏休み中に一度、和也と面談をして、2学期から登校するときのことを話し合うってことで。

雅紀が、一緒に行ったんだ。
あっちで和也の両親とも落ち合って、一緒に話してくるんだと。

「潤?飲んで?」

ペットボトルを手渡しても、一向に飲もうとしない。
和也がいないと、これだ。

「しょーがねえなあ…」

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