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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


潤が正気に戻るまで…一ヶ月くらい掛かった。
その間、和也はアテナのバイトは完全休業した。

和也の親の借金はほぼ片がついてたから、和也が稼ぐ必要はなくなってた。親が数年働いて返していくくらいまで、圧縮できた。まあ、これについては色々と弁護士とか動員して苦労したけどね。
そんなもんだから、本人は休むことを渋った。
ちょっとでも働いて、俺たちに返していきたいんだと。

9月から和也の学校が始まるから、勉強もいくらかさせたかったし、休むのはちょうど良かったんだけど…

バイトも、勉強も、潤の面倒もって…そんな無茶させられる訳がなかった。

なんとか潤が正気に戻ったのは、8月に入ってからになる。

その間、泣いてるか暴れてるか無反応かで、真剣に病院に入れることも雅紀と話し合った。
でも、ふと正気に戻る瞬間があったから、和也が自分で面倒見たいんだと聞かなかった。

潤の両親にも知らせようとしたんだが…
なんとか調べて電話をしたら、「息子は死にました」と通話を切られた。

なにがあったのか…なんとなく、それでわかった。

撮影用にキッチンの横の小さめの部屋を空けてあったんだが、そこに和也は、まだ正気に戻らない潤と2人で寝起きするようになった。

それまでは寝室のキングサイズのベッドで3人で寝てたんだがな…

幸い、クイーンサイズのベッドだけが置いてあるだけの部屋だったから、潤がいくら暴れようとあまり被害はなかった。

和也の体に、生傷が絶えなかったくらいで…

俺と雅紀は…そんな和也をフォローしながらも、でも手出しはしなかった。

ただ、日常生活を送るってことだけをしてた。
仕事行って、帰ってきて。
家でもちょっと仕事して。

セックスもした。

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