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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第16章 BOY【O side】EP.9


西島から聞いた話を、順を追って話した。

「二丁目の…サウナ…?」
「そこの前で、拾ったんだそうだ…去年の冬。それから一緒に暮らしてたみたいだ」
「じゃあ、松本は家出したの…?」
「そこは、詳しくはわからないそうだ。白石って奴が松本潤に聞いたのは、そのサウナで薬盛られて、輪姦されたってことだけで…」
「じゃあ…その白石って奴、恋人じゃないんじゃ…」

和也は信じたくないんだろうけど、これが事実だからな…

雅紀がふうっとため息を付いた。
不安げに見上げる和也に体を向けた。

「…松本くん、暴れたみたいだよ?連れ出した車の中で。事務所に戻れって」
「え…?じゃあ、その白石ってやつの恋人になって、借金背負ってたってことなの…?自分からそうなったってこと…?」

不信でいっぱいの顔をしてる。
そんなに学校での潤とは違ったんだろうか。

「…一緒に暮らし始めた頃、既に借金まみれだったようだよ。で、首が回らなくなって、あんなビデオに出演ることになったみたい…」
「なんで…なんで…?」
「前も言ったけど…あの松本くんの出てたビデオの制作会社は…元締めがヤクザで…本当に評判がよくないんだ。殴るシーンとか、血とか…どう見ても本物だったし…」

ぐしゃっと和也は、サラサラの猫っ毛をかきあげた。
ぱらりと髪が戻ってくる。

「今日は…その撮影だったの…?」

その内容を想像して、吐きそうな顔をしてる。

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