• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第15章 BOY【M side】EP.8


ガタガタ揺れる、サスペンダーの硬いハイエースに揺られて到着するのは、ヤクザの事務所ってやつで…
表向きはなんかの会社の小綺麗なオフィスみたいだけど、内情はただのヤクザだ。

そこの狭い部屋に、俺達は軟禁されてた。

あのアパートから拉致られて、外国にでも売り飛ばされるのかと思ったら、俺には特別な稼ぎ方があるとか言われて。

顔の傷も治らないうちに、撮影現場に連れて行かれて。
そのまま強姦モノの主演に勝手にされてた。

「白石ぃ…使いもんにならなくなるから、ちゃんと手当しとけや」
「は、はい…」

ヤクザの事務所の裏口からさっと担ぎ込まれて、そのまますぐ風呂に打ち込まれる。
あいつが勝手に洗うから、もう俺は指先一本も動かしてやらない。

人形だ

ただの人形になってる

洗い終わると、風呂から担ぎ出されて。
狭い部屋に閉じ込められる。

「潤…ごめんなあ…ごめんなぁ…」

あいつは、ずっと泣きながら謝り続けてる。
知らないよ。
じゃあ、あんた俺の代わりに掘られろよ。

なれないくせに

醜いくせに

「オイ、白石」

ガラッと引き戸を開けて入ってきたのは、このヤクザの事務所の頭だ。
あの時、ロングコートを着ていた男…香川と言った。

「あ、頭…」
「ちょっと話あっから、来い」

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp