• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第15章 BOY【M side】EP.8


こんな顔で嗤うとき、いつも酷く殴られる。

「潤…わかってんだろ…?」
「…なにが…?」

殴られる恐怖で、勝手に体が震えてくる。
わかってるのに…
そんな俺を見て、男はますます興奮するんだ。

「俺はぁ…おまえが居ないと、だめなんだよぉ…」

甘えた声で言うと、俺の頬をべろりと舐めた。

「…わ…わかってる…」
「おまえも…俺が居ないとだめなんだろぉ…?」

ぐっと、肩を掴んでいる手に力が入った。
男の左腕には、何箇所も注射の跡がある。

「また帰ってきたらセックスしてやるからよぉ…俺じゃないと、もう駄目な体になってんだろぉ…?客なんかの粗チンじゃ満足できねえだろ…?」
「そ、そうだね…シャブなんかなくても…」

男の俺を見る目が更に凶暴性を増す。

しまった…
言い切る前に、キレてしまった

男の右手が振り上げられた。
思わず目をぎゅっと閉じると、頭にすごい衝撃が来た。

「今、シャブの話なんかしてねえだろお!?」

シャブなんかやんなくても、あんたのセックス気持ちいいって言ってやろうと思ったのに…

「これ以上余計なこと言ったら、あの薬だって手に入れてやんねーからな!?」

何度も何度も、サンドバッグみたいに殴られて。

目の前に火花がいくつも散る。
真っ白になって、体に痛みを感じなくなってくる。


だんだん怒鳴り声も遠くなっていく


人の話…聞けよな…
って、シャブ中に言っても無駄か…

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp