第14章 BOY【A side】EP.7
ぎゅっと智のソコを握って、ゆっくりと扱き出す。
「ねえ…ローションがないよ?」
「え…?」
「ニノちゃんに言って、持ってこさせて?」
「や…だっ…」
こんな姿、久しぶりに見せるから恥ずかしがってる。
いつもはタチだから、男らしく野獣なんだけどさ。
「新鮮だなぁ…」
「か…誂うなっ…って…」
生意気だからぎゅううって握ってやると、途端に眉が下がる。
「は…や、だ…動かして…雅紀ぃ…」
「じゃあ早く、ニノちゃん呼んで?」
「ん…ぁ…か、じゅ…」
「もっと。大きな声で」
「か、ずなりぃっ…」
かすかな音がして、寝室のドアが開いた。
そこには、嫉妬なんだか怒りなんだか…ぐちゃぐちゃに入り混じった怖い顔の子が立ってる。
「…なんだよ…」
精一杯、抗議を込めて睨みつけてくる。
「ローション…持って来いよ…」
智が俺の肩を握りながら、精一杯カッコつけた声を出してる。
「なんだよ…それ…」
こんなときに、なにしてんだよって…
泣きそうになってるのが、また可愛い。
「い、から…和也っ…」
智がねじこむと、無言で睨みつけて寝室に戻って行った。
「な…ぁんだよぉ…もぉ…」
「ふふふ…いいから、もっと声出しなよね?智…」
「は…?」