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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第13章 BOY【N side】EP.6


なんかもう、話が見えないんですけど…

「うっせえなぁ…」
「そんなこと言う?そのせいで、しんどい目にあったくせに」
「だから町田が…」
「町田くんのせいじゃないの智がそう決めたんだから、自分のせい!」
「だから反省して、和也にはちゃんと高校行っておけって言ってるだろ!?」

ふたりとも、ヒートアップしてますます話が見えない。

「ねえ…一回落ち着いて?」
「ニノちゃんは黙ってて!」
「だから!俺のせいで喧嘩してるならやめてって!」
「和也のせいじゃねえよ!」
「もー!怒鳴るのやめて!」
「雅紀がネチネチうるせーからだろ!?」
「うがあっ!」

あんまりうっさいから、智と雅紀の口に両手で餃子掴んで、ぶちこんでやった。

「もごぉ…」
「むぐぅ…」
「一回黙れ!おっさんども!」

ふたりとも、俺の顔をみてビビった顔をしてしばらくもぐもぐと口を動かして黙った。

「…俺、智も雅紀も過去のこと話してくれないから、訳解んないし。そういう話するなら、俺のいないとこでしてくれる?」

台ふきんで手を乱暴に拭いて、最後に餃子を二個いっぺんに口に入れて、もぐもぐしながら寝室に立て籠もった。

「なんだよ…雅紀のバカ…智の大バカ…」

知らないもん…
話してくれないから、ふたりがどうやって生きてきたかなんて…


それがどんなに寂しいか
ふたりとも、なんにもわかってないんだ

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