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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第12章 BOY【M side】EP.5


そんな二宮の観察を続けているうちに、夏休みになった。

休みの間はバイトに明け暮れて、新学期からは放課後を遊び倒してやろうと思っていた。
どうせ3学期からは大学受験に向けて窮屈な日々が始まるんだ。
3年になったらもっと窮屈だ。

だから、今のうち…
遊べるだけ遊んでやる。

去年は中学を出たばかりで、バイトをするなんて知恵がなかった。
中学までは野球部に入っていて、自由な時間なんてなかった。

だから今年こそ。
俺の決意は固かった。

初めて入ったバイトは、そりゃもう疲れた。

最初のうちは1日立っているのもしんどかった。
一応運動部だったんだけどな…
やらないと弱るらしい。もう若くないんだなって思った。

だけど仕事を覚えて、営業スマイルを覚えて接客しているうちにだんだんと面白くなってきた。

夏が終わって、バイトをやめる頃には、たまにでいいからシフトに入ってくれないかと言われるほどだった。
俺目当てにくる女子の客が増えて、売上があがるなんて言われたりもした。

ありがたかったけど、丁重に断った。

だって、俺はこれから遊び倒すんだ。

初彼女を作って、放課後デートもいいな。
候補はいくらでもいた。
客には他校の生徒もたくさんいたし…

休日には友達を誘って、テーマパークに行くのもいい。

とにかく遊んでやるんだ。

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