第10章 もっと♡にゃんこわんこ
あいばせんせいが体をずらして、翔の横に座った。
翔はちょっと、むっとした顔をしてる。
「翔ったら…見てみたら、そんなやきもちぶっとぶかもよ…?」
「ああ…?」
かずはえんえんしてる。
「きゅぅぅぅん…」
「ちょっと待って…ほら、潤。ここにさとし乗っけて…」
あいばせんせいがいうと、まつもとさんはぼくをうしろからだっこして、かずのうえにのっけた。
「ふにゃ…?」
「きゃう…?」
しゅるっとぼくのしっぽをまつもとさんが撫でた。
「にゃぁっ…」
びくびくってかずの柔らかい体の上で、震えちゃう。
「翔…教えてあげてよ。さとしに…」
「え?俺が…?」
「飼い主でしょ?ほら…」
あいばせんせいがいうと、翔はベッドから降りていった。
「ふにゃっ!?」
かとおもったら、ぼくの背中にのっかってきた。
「…じゃあさとし…これから、大人の猫になろうな?」
「ふにゃ…ん?」
「これができるようになったら、大人だからね…?」
そっとぼくの耳元でささやくと、ふふっと笑った。
それからぼくの体を起こして…
かずのあしの間に座った。
「うにゃん…?」
翔のおかおを見たら、なんかほっぺたが真っ赤になってる。
なんでだろ…?