第10章 もっと♡にゃんこわんこ
「…ところでさ、翔ちゃん」
「ん?」
翔はぼくのお腹をなでなでしたまま、顔をあいばせんせいに向けた。
「転職のあて、あるの?」
「そうそう。かずとさとし養って行かなきゃいけないんだから、あてあるのかよ?」
「いや…これと言って…だから今から探さなきゃなんだけどね」
「ふうん…」
「へええ…」
「な、なんだよ…」
「べっつに~ねえ、潤?」
「ね~?相葉さん?」
ちょっと翔がむっとした。
「なあんだよ…その意味深な顔…気味悪いんだよっ」
あ…ちょっと、翔…
「気味悪いとは何事だ…」
「そうだよなあ?俺たち、さとしとかずを介してとはいえ、あんなことやこんなことまで一緒にやってるのになあ…?」
「うっ…そ、それは…」
「このまえなんて、可愛いよ雅紀って言ってくれたのになあ…」
「俺のことだって、ケツまでぺろぺろ舐めてくれたんだけどなあ…あまつさえ、入れたし」
「は?入れた…?」
びくーって翔の体がはねた。
「おん。入れられた」
「え?ホモサピエンスなのに…?」
「ま、待て潤。あれは事故だ…事故…」
「間違えてあんなもの入るかよ!ばかじゃねえの翔くん!」
「だ、だから、かずと間違えたんだって!」
「間違えるかよ普通!」