第10章 もっと♡にゃんこわんこ
かずはえんえん泣いて…
泣いて泣いて…
それからこてっと寝ちゃった。
「安心したのかな…」
「そうだろ…捨てられないって、わかったんだろ?」
あいばせんせいとまつもとさんが、ソファに寝てるかずのあたまをなでなでしてる。
「すまんな…雅紀、潤…こんな平日なのに…」
「いやいや…いいのよ。今日かずの誕生日なんでしょ?」
「そうだよ。起きたらお祝いしてやろうぜ」
「ああ…でも、ケーキもなんもねえぞ…」
翔はコーヒーをあいばせんせいとまつもとさんに出してる。
「かず、結構頭いいんだよな…」
「そうだな…野良だった期間が長いから、正確には何歳かよくわからないし…」
「さとしは、まだ1歳にもなってないからなあ…やっぱ、成犬になると、わかることいっぱいあるんだなあ…」
おばかでわるかったね。
「あ。さとしがむくれてる」
「さとし…おばかって言ったわけじゃないからね?」
「みゃう」
「あ、拗ねた」
「これは拗ねてるな」
「拗ねるなよお…」
ふぎゃーすんぞ?
翔がぼくの座ってるソファに来て、お腹をなでなでしてくれる。
そんなことじゃごまかされないんだからね…?
「ふにゃん…」
でもきもちいいものはきもちいい。